基本情報技術者試験 ネットワーク分野の頻出ポイント完全解説
基本情報技術者試験(FE)においてネットワーク分野は、テクノロジ系の中でも特に出題頻度が高く、 実務でも必須となる重要分野です。範囲が広く用語も多いため苦手にする人が多いですが、 出題パターンはある程度決まっています。このページでは、試験で問われやすいポイントを体系的に整理し、 例題とあわせて解説します。
1. OSI参照モデルとTCP/IP階層モデル
ネットワークの通信は「役割ごとの層(レイヤー)」に分けて理解します。代表的なのがOSI参照モデル(7階層)です。 下位層から順に、物理層・データリンク層・ネットワーク層・トランスポート層・セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層と並びます。
| 層 | 役割 | 代表例 |
|---|---|---|
| 第7層 アプリケーション | アプリ間のやり取り | HTTP, FTP, SMTP |
| 第4層 トランスポート | データ転送の信頼性 | TCP, UDP |
| 第3層 ネットワーク | 経路選択(ルーティング) | IP, ICMP |
| 第2層 データリンク | 隣接機器間の伝送 | Ethernet, MACアドレス |
| 第1層 物理 | 電気信号・ケーブル | LANケーブル, 光ファイバ |
実務やインターネットでは、OSIを簡略化したTCP/IP階層モデル(4階層)がよく使われます。 「アプリケーション層・トランスポート層・インターネット層・ネットワークインタフェース層」の4つです。 試験では「各プロトコルがどの層に属するか」がよく問われるので、HTTP=アプリケーション層、TCP=トランスポート層、 IP=ネットワーク(インターネット)層、というように対応づけて覚えましょう。
2. IPアドレスとサブネットマスク
IPアドレスは、ネットワーク上の機器を識別する「住所」です。IPv4は32ビットで構成され、 8ビットずつ4つに区切って「192.168.1.1」のように10進数で表記します。 IPアドレスはネットワーク部(どのネットワークか)とホスト部(その中のどの機器か)に分かれます。
サブネットマスクとCIDR表記
どこまでがネットワーク部かを示すのがサブネットマスクです。 「255.255.255.0」やCIDR表記の「/24」は、上位24ビットがネットワーク部であることを意味します。
ホスト数の計算は頻出です。ホスト部が n ビットなら、割り当て可能なホスト数は 2のn乗 − 2(ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除く)で求められます。 例えば /24 ならホスト部は8ビットなので、2の8乗−2 = 254台が接続可能です。
プライベートIPアドレス
社内LANなどで自由に使えるのがプライベートIPアドレスです。 「10.0.0.0〜」「172.16.0.0〜」「192.168.0.0〜」の3つの範囲を覚えておきましょう。
3. 主要プロトコルとポート番号
プロトコルは通信のルール(約束事)です。試験では「ウェルノウンポート番号」とプロトコルの対応がよく問われます。
| プロトコル | 用途 | ポート番号 |
|---|---|---|
| HTTP | Web閲覧 | 80 |
| HTTPS | 暗号化されたWeb閲覧 | 443 |
| SMTP | メール送信 | 25 |
| POP3 | メール受信 | 110 |
| DNS | 名前解決 | 53 |
| SSH | 暗号化されたリモート操作 | 22 |
| FTP | ファイル転送 | 20, 21 |
TCPとUDPの違い
トランスポート層の代表が TCP と UDP です。 TCPは「3ウェイハンドシェイク」で接続を確立し、データの順序保証・再送制御を行う信頼性重視のプロトコル。 Webやメールなど確実に届けたい通信に使われます。 一方UDPは確認を省略する速度重視のプロトコルで、動画配信やオンラインゲーム、DNSなど 多少の欠落より速さが大事な通信に使われます。
4. DNSと名前解決の仕組み
DNS(Domain Name System)は、ドメイン名(例: it-study.jp)をIPアドレスに変換する仕組みです。 人間が覚えやすい名前と、コンピュータが使う数値の住所を橋渡しします。この変換を「名前解決」と呼びます。
DNSは階層構造になっており、ルートDNSサーバ → トップレベルドメイン(.jp等)→ 権威DNSサーバ という順に問い合わせが進みます。試験では「DNSの役割」「再帰問い合わせ」「Aレコード(ホスト名→IP)」 などの基本概念が問われます。
5. 例題で確認
よくある質問(FAQ)
Q. ネットワーク分野はどれくらい勉強すればいい?
A. OSI/TCP-IPの階層、ポート番号、サブネット計算、TCP/UDPの違いは確実に押さえましょう。この4テーマだけで多くの問題に対応できます。
Q. サブネット計算が苦手です。
A. 「2のn乗」の暗算に慣れることが近道です。2⁸=256まではすぐ出せるようにしておくと、ホスト数計算で迷いません。
Q. プロトコルとポート番号が覚えられません。
A. ゲーム形式で繰り返し解くと定着しやすいです。当サイトの「ネットワーク迷宮」で反復演習できます。